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コネクティッドEVシステムの普及拡大

三井住友建設株式会社

概要

コネクティッドEVシステム(以下、本システムとする)は、電気自動車(EV)から得られる直流電源をエレベーターや給水ポンプ等で利用できる交流動力電源に変換し、建物で利用可能とするシステムである。
本システムにより、平常時にはEVから建物電源に電気を供給して建物の電力ピークを抑えることが可能となる。停電時にはEVの電力を非常用発電機の代替として活用することが可能となる。またEVをオフラインの電力輸送手段とした次世代の電力インフラ網を都市に形成することが可能となる。
停電時におけるEVへの電力供給方法として、船舶を利用して船舶と陸上との電力融通を可能とする「陸・海 電力コネクティングシステム」(東京海洋大学との共同研究)と連係を図る。

説明

1. 到達目標
EV電源を建物の電源のひとつとして設備認定を取得し、住宅、オフィスビル、商業施設等の様々な建物で本システムを普及させる。また、建物給電に使用するEVの調達の仕組みをネットワーク化する。このことにより、EVを電力輸送手段とした次世代の電力インフラ網を都市に導入し、再エネ関連の確実な電力輸送や再エネ関連の導入を促進する。

2. 克服すべき課題および具体的なアクション
① 電力供給先(建物)関連への給電:建物に本システムを設置しEVからも建物の電力系統に給電できるようにする。これにより平常時にはEVから系統連携による建物の電力ピークの抑制を行い、停電時にはEVから建物設備へ給電し、建物の機能の維持を図る。これらのサービス体系や運用手順の整備を行う。
② 充放電器関連の設置:充放電器および直流から交流への変換装置をコンパクト化し、建物内の設置スペースを確保する。また、コストを極力抑える。
③ EVネットワーク関連の構築:平常時や停電時における電力供給元(EV所有者)と電力供給先(建物事業者)のマッチングの最適化を行う。また、ソフト開発を行う。
④ 再エネ関連の調達:電力供給元として、近隣の再生可能エネルギー関連の発電所を選定する。また、EVの充電および電力輸送可能な環境を整備する。

3. 実現時の効果
EVにより確実な再エネ電力の調達を可能とする。また、災害時の停電に対応できる建物の普及や電力デマンド抑制にかかるコスト削減を行う。

補足情報

YouTube公開アニメーション
https://youtu.be/ECJF0yeaWUw

YouTube公開映像
https://www.youtube.com/channel/UCRPp6_htaHbuQo6R9HcQlIA

弊社広報用ホームページ
https://www.smcon.co.jp/topics/2018/09031409/

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