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VPP事業化に向けた取り組み

東北電力株式会社

概要

 当社は、2018年4月からIoTやAIなどの新たな情報技術を活用し、地域やお客さまが保有する発電設備や蓄電池を遠隔制御し、集約することで一つの発電所のように機能させる「バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)実証プロジェクト」に取り組んでいる。

 VPP実証プロジェクトでは、電力系統の安定化や将来の事業領域拡大といった当社にとってのメリットだけでなく、地域や法人、ご家庭のお客さまにもメリットが生じるWin-Winの取り組みを目指す点が特長。

 コーポレートスローガン「より、そう、ちから。」のもと、地域の課題解決やお客さまの利便性向上を図る観点から、太陽光発電設備や蓄電池、電気自動車など、地域に存在するエネルギーリソースを最大限活用し、地域の防災力強化に貢献するとともに、お客さまの省エネルギーや省コストに役立つサービスの提供につなげていく。

  

説明

VPP事業に係る当社の取り組みは以下の通り。

①自治体の蓄電池を活用したVPP実証

  • 当社は、VPP技術を活用して、太陽光発電設備や蓄電池の最適制御を通じた地域防災力強化や、環境負荷低減の実現に向けて、各自治体と連携をした取り組みを実施。
  • 本実証では、防災用に設置されている蓄電池など自治体(仙台市・郡山市・新潟市・宮城県)が所有するエネルギーリソースを集約・制御することによって、電力需給バランスの調整機能としての活用や再生可能エネルギーの有効活用等を検証。
  • 2019年度からは、新潟県および佐渡市と協力し、ブロックチェーン技術や蓄電池を用いた家庭用太陽光発電の有効活用に向けた取り組みも実施。
  • また、宮城県と協力し、県内に設置されている太陽光発電設備と蓄電池を活用し、余剰電力を他者と仮想的に融通し、負荷平準化や、電力会社を介さないお客さま同士の電力直接取引(P2P電力取引)の実現可能性の検証も実施。

 

②VPPリソース多様化に向けた取り組み

  • 当社は、経産省補助事業「需要家側エネルギーリソースを活用したVPP構築実証事業」に参画し、工場や家庭などで有するエネルギーリソース(蓄電池、発電設備、電気自動車等)を、高度なエネルギーマネジメント技術により遠隔・統合制御し、電力の需給調整に活用するシステムの構築に向けた検証を実施。
  • 具体的には、再生可能エネルギーのさらなる有効活用に向けて、カーシェアモデル、観光地モデル、事業所モデルなど、地域に設置されている充放電スタンドと電気自動車の蓄電池を遠隔制御して、電気自動車の利用状況に応じた制御検証を実施。
  • また、電気自動車の蓄電池の他に、新たに定置型蓄電池等をVPPのエネルギーリソースとして加え、これらを組み合わせ、制御し、2021年4月から開始する需給調整市場の商品メニュー等に応じたVPP共通実証へ参加。

  

③最適な制御技術と新たな事業機会の習得

  • 当社は、ドイツの世界最大規模のVPP事業者である、ネクストクラフトベルケ社と、VPP実証に係る基本協定を2019年に、国内電気事業者として初めて締結し、戦略的な連携を図っている。
  • この連携により、エネルギーリソースを精度高く制御する技術など、多種多様なエネルギーリソースを対象としたVPPに係る知見や技術のより一層の充実を目指す。
  • 具体的には、ステップ1として、ドイツにあるNEMOCS(VPPシステム)から、当社研究開発センター(仙台市)に設置している蓄電池装置の充放電制御を検証したものであり、当社に設置した専用端末からNEMOCSを操作し、基本機能の確認・評価を実施。
  • ステップ2は、エネルギーリソースの規模を段階的に拡大し、複数の設備を遠隔監視・制御した場合における同社システムの機能の評価と位置づけ、お客さま設備を対象とした制御実証を行っている。
  • また今後の取り組みとしては、電力市場取引に向けた検証や新たなサービスの実現可能性についての検討も行う。

  

連携先

①自治体の蓄電池を活用したVPP実証

・東北電力ネットワーク(株)

・仙台市

・郡山市

・宮城県

・新潟県

・新潟市

・佐渡市

 

②VPPリソース多様化に向けた取り組み

・日産自動車(株)

・三井物産(株)

・三菱地所(株)

・リコージャパン(株)

・エフィシエント(株)

 

③最適な制御技術と新たな事業機会の習得

・ネクストクラフトベルケ社

  

補足情報

VPP事業紹介サイト

https://vpp.tohoku-epco.co.jp/

  

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