EN

水素活用によるCO2フリー社会の実現

パナソニック株式会社

H2-station (H2 Kusatsu Farm)

A City with a full-scale Hydrogen Infrastructure system (HARUMI FLAG)

概要

当社グループは、「パナソニック環境ビジョン2050」を掲げ、事業で使うエネルギーを削減するとともに、それを超えるクリーンなエネルギーを創出・拡大することにより、サステナブル社会の実現に貢献すべく事業活動に取組んでいます。
クリーンなエネルギーを創出・拡大する取り組みでは、水素をエネルギー源として電気を作り出す燃料電池技術の開発を進めています。そして、社会のあらゆる場面でクリーンなエネルギーを活用する事例として、2019年、滋賀県にある草津拠点において水素ステーションを開設し、再生可能エネルギーである太陽光発電を利用して、水を電気分解して生成したCO2フリー水素を燃料電池フォークリフトに供給することで構内物流へ活用する実証実験を開始しました。また、東京オリンピック/パラリンピックの選手村跡地に誕生する新しい街「HARUMI FLAG」では、エネルギー事業者5社と協業し、国内で初めて水素インフラを社会実装します。
日本が目指す脱炭素社会に向け、水素を新たなエネルギー源として活用し、CO2フリー社会の実現を目指してクリーンなエネルギーで安心してくらせる社会づくりに貢献していきます。

説明

当社グループは、創業以来、人々のくらしと社会の発展に貢献することを経営理念とし、地球環境問題にも積極的に取り組んできました。そして2017年に、「パナソニック環境ビジョン2050」を策定、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向けて、使うエネルギーを削減するとともに、それを超えるクリーンなエネルギーの創出・活用を進めていくというゴールを定めました。その実現に向けて、重点課題であるエネルギーと資源にフォーカスした環境行動計画「グリーンプラン2021」を策定し、創・蓄・省・エネルギーマネジメントに関する商品、技術、ソリューションの開発を加速しています。その中で「創るエネルギー」を伸ばす取り組みとして、次世代太陽電池技術のほか、クリーンなエネルギー由来の水素をエネルギー源として電気をつくり出す燃料電池技術の開発を進めています。
そして、社会のあらゆる場面でクリーンなエネルギーを活用する事例として、未来の脱炭素社会に向けて、水素活用実証を開始しました。具体的には、草津拠点構内に設置した「H2 Kusatsu Farm」(水素ステーション)で、再生可能エネルギーとして利用している太陽光発電から水電解水素製造装置を介し生成したCO2フリー水素を高圧に圧縮し、燃料電池フォークリフトに供給することで2019年度から拠点構内の物流に活用しています。
さらに、東京オリンピック/パラリンピックの選手村跡地に誕生する新しい街「HARUMI FLAG」においては、エネルギー事業者5社と協業し、国内で初めて水素インフラを社会実装します。ここに設置される水素ステーションからパイプライン経由で純水素型燃料電池に水素を供給して発電・活用するしくみは、実用段階のものとしては国内初となります。当社からは発電出力5㎾・定格発電効率56%(LHV)を目標スペックとする燃料電池を提供予定、住宅街区では各街区でこれを6台連結し、発電出力30㎾を確保することで、街灯や情報インフラ、セキュリティに電力を供給します。また都市ガスを改質して作り出した水素を利用して発電する家庭用燃料電池を分譲住宅全戸(約4000戸)に導入する予定になります。
当社では、水素を効率良く「つかう技術」に加え、水素を「つくる技術」や「ためる技術」の開発も本格化させていくことで、日本が目指す脱炭素社会に向け、水素を新たなエネルギー源として活用し、CO2フリー社会の実現を目指してクリーンなエネルギーで安心してくらせる社会づくりに貢献していきます。

連携先

「HARUMI FLAG」の取り組みについては、東京ガス株式会社様、晴海エコエネルギー株式会社様、JXTGエネルギー株式会社様、株式会社東芝様、東芝エネルギーシステムズ株式会社様と協力・連携

補足情報

詳細は、下記を参照
・当社のサステナビリティデータブック2019 (p.15~18)
https://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/downloads.html

・当社の広報用ウェブページ「東京の未来をけん引する街『HARUMI FLAG』」
https://news.panasonic.com/jp/stories/2019/71675.html

この会社の他の事例

省エネ、再エネの活用によるCO2ゼロ工場の実現

パナソニック株式会社

> 詳細を見る

類似事例

2モータシステム用パワーユニット 「4GL-IPU」

三菱電機株式会社

> 詳細を見る

AI/IoTを活用した分散電源(VPP)のデマンドレスポンス(DR)対応

日本電気株式会社

> 詳細を見る

AI制御で最大50%の基地局電力使用量を削減

KDDI株式会社

> 詳細を見る

BEMS (Building Energy Management System)

鹿島建設株式会社

> 詳細を見る

CO₂を分離するサブナノセラミック膜の開発

日本ガイシ株式会社

> 詳細を見る