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完全人工光型植物工場のネット・ゼロガーボン化

株式会社大気社

概要

大気社は、コア技術である空調制御技術を生かして、2009年より完全人工光型植物工場事業の研究・開発に取り組んでいます。温暖化の進行により農業の収率が下がり、食料の安定供給に影響が及ぶ懸念もある中で、工場での野菜生産は、気候変動の影響を回避・軽減する「適応」の取り組みとしても非常に有効です。
この植物工場事業において、パリ協定が目指す「脱炭素社会」の実現に貢献すべく、当社では現在、気候変動抑制に寄与できる植物工場システムの構築を進めています。野菜生産に必要なエネルギーの最小化、エネルギー源のイノベーションと対応技術・機器の利用など、複数の技術を組み合わせることで、2050年には植物工場のネット・ゼロガーボン化の実現を目標としています。

説明

大気社は、コア技術である空調制御技術を生かし、2009年より完全人工光型植物工場事業の研究・開発に取り組んでいます。完全人工光型植物工場とは、空調された密閉空間において太陽光の代わりにLEDを使用し、土を使わず培養液による水耕栽培を行うシステムで、レタスなどの葉物野菜の栽培に適しています。密閉空間で栽培しているため収穫量が天候に左右されず安定的な供給が可能であり、また無農薬で栽培できるため安全・安心かつ日持ちがいいという特長があります。
完全人工光型植物工場の栽培エリアは高さがある密閉された空間であり、従来の設備では空間の上部と下部で温度に差が出やすく、野菜の育成に影響し歩留まりが低くなってしまうことが課題でした。しかし、当社の「ベジファクトリー」は産業空調設備で培った空調技術を生かし、空間を均一の温度に調整することで、高い歩留まりを実現しています。また、当社はこれまで不可能と言われてきた完全人工光型植物工場での結球レタスの安定量産化技術を確立しています。
温暖化の進行により干ばつや冠水が増え農業の収率が下がり、今後、食料の安定供給に影響が及ぶ懸念もある中で、工場での野菜生産は、気候変動の影響を回避・軽減する「適応」の取り組みとして非常に有効と考えています。

当社は、この完全人工光型植物工場事業において、高品質な野菜の安定供給による飢餓対策を講じるとともに、世界全体での脱炭素社会の実現というパリ協定の目標達成に貢献すべく、2050年に完全人工光型植物工場システムのネット・ゼロガーボン化の実現を目標としています。
まず、生産環境の最適条件の研究を行い、要求される条件を確定し、施設機能のターゲットを策定するとともに、野菜の生産重量あたりのCO₂吸収量と消費量を研究評価し、ネット・ゼロガーボン化を実現できる許容CO₂排出量のターゲット値を設定します。あわせて、CO₂循環システムの構築にも取り組みます。
生産段階においては、エネルギー消費量を減らすため二点の革新に取り組みます。一点目は、生産に必要なエネルギーの最小化です。生育ステップごとに最適な照度や光質の設定、空調に必要なエネルギーの最小化、合理的な気流システムにより生育環境の安定化かつ空気搬送動力の最小化、生育ステップごとに最適なCO₂濃度のコントロール、栽培養液の搬送動力の最小化などの技術を用いて、生産に必要なエネルギーの最小化を図ります。
二点目は、エネルギー源のイノベーションと対応技術・機器の利用です。光においては太陽光利用と発電電力のハイブリッド照明化や、太陽光直接利用光ファイバーや太陽光発電・風力発電用バッテリーを利用します。コージェネレーションシステムを生かし、ベースロード発電機能や再生エネルギー発電の変動補填機能の利用、排気熱の活用により総合効率を高め、また水素利用型機器(燃料電池、ガスタービン)によるCO₂排出ゼロの発電を実施します。さらに、生育条件や外気条件に対応する総合的制御システムを構築します。
これらの技術を組み合わせることによって、2050年にネット・ゼロガーボン化の実現を図ります。

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