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水素エネルギー利用システム「Hydro Q-BiC」

清水建設株式会社

概要

「Hydro Q-BiC(建物付帯型水素エネルギー利用システム)」は清水建設が産業技術総合研究所と共同で開発したシステムであり、将来の水素社会の実現に欠かせない最先端技術です。

本システムの特徴は、太陽光発電の余剰電力を使用して究極のクリーンエネルギーである水素を製造・貯蔵し、BCP対応等の必要時に抽出して電力に変換することです。
現在、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、その出力変動や余剰エネルギーが問題になっており、エネルギーを安定化する仕組みが必要とされています。水素は、水素吸蔵合金を使用すると約1000分の1まで体積を圧縮できるため大量貯蔵が可能であり、将来の脱炭素社会の形成するために注目が集まっています。

説明

現在、世界的に地球温暖化防止のために脱炭素社会の形成が求められています。「Hydro Q-BiC(建物付帯型水素エネルギー利用システム)」は、週末や祭日等の電力需要が少ない時間帯に生じる太陽光発電の余剰電力を使用し、平日の電力消費が多い時間帯や非常時の水素を抽出し発電します。このため、本システムは脱炭素社会の形成に大いに貢献します。

再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、その出力変動や余剰エネルギーが問題になっており、エネルギーを安定化する仕組みが必要とされています。その1つとして注目されている水素は基本的にタンクに貯蔵する形態を取るため、自然放電がなく長期貯蔵に向いています。また、水素吸蔵合金を使うと約1000分の1にまで体積を圧縮できるため、大量貯蔵が可能です。水素を利用する発電は通常よりも大規模で、長いスパンでの運用に適していると考えられています。例えば太陽光発電の発電量が大きく施設のエネルギー需要の少ない春や秋に発生する余剰電力を水素で蓄えて、エネルギー需要ピークが生じる夏や冬に使うといった季節を跨いだエネルギーマネジメントの可能性を検討しています。

本システムは、当社の北陸支店新社屋に適用する予定(2021年2月竣工予定)です。これは北陸地方で初の水素エネルギー利用ビルになり、国内最大級の水素蓄電設備(容量2000kWh)を採用します。
今後、清水建設は脱炭素社会の形成を推進する目的で、「Hydro Q-BiC」をさらに展開していく予定です。

連携先

国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)

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