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FCフォークリフトCO2フリー水素充てんシステムの開発

大陽日酸株式会社

Development of CO2-Free Hydrogen Filling Stations for Fuel Cell Forklift

Development of CO2-Free Hydrogen Filling Stations for Fuel Cell Forklift

Development of CO2-Free Hydrogen Filling Stations for Fuel Cell Forklift

システム外略図

概要

温室効果ガスを排出しない産業用車両の利用技術としてFCフォークリフト(以下、FCFL)用のCO2フリー水素充てんシステムの開発をおこないます。今回開発するシステムは、太陽光パネルにより発電した電気を利用して水電解式水素発生装置によりFCFLの燃料となる水素を製造します。太陽光を利用した水素の製造は、天候および日照時間の影響を受けて発生量が変動します。また工場規模によって投入されるFCFL台数は異なります。これらの条件変動にも柔軟に対応できるように製造された水素は圧縮機を用いて昇圧し、蓄圧器に貯蔵するシステムを設置します。システム開発では上記の条件変動にも柔軟に対応できるように、今後AI,IoTも活用した設備とし、「脱炭素社会」の実現に向けた世界規模の取り組みへの貢献を図ります。

説明

FCFLは北米では、既に15千台以上が運用されており、今後国内でもFCFLの導入に伴う水素充てんシステムの需要増が見込まれます。当社は、川崎水江事業所にFCフォークリフトCO2フリー水素充てんシステムを2020年2月に設置し、FCFLでの運用を開始しました。
本開発では、効率良く水素の製造量を制御するため、天候予測によるエネルギーマネジメントシステムの検討およびFCFL充てんの需要予測に関するシステムデータの採取をおこない、水素製造から昇圧,蓄圧,充てんまでの一連システムの最適化により2年後の商用販売開始を目指します。

1. 仕様
① 連続5台のFCFLに水素ガスが充填可能
② 水電解式水素発生装置の水素発生能力5Nm3/hr
③ 圧縮機の水素圧縮能力5Nm3/hr
④ 蓄圧器は圧力45MPa内容積300Lの鋼製容器を2本搭載
⑤ 必要な全ての機器をユニットに収納し、現地工事の省力化を実現
⑥ 日照量変動に対応した水素発生量制御
⑦ ICタグを利用したFCFL車両認識による充てん制御自動選択
⑧ 社員カードによる充てん管理及びタッチパネル操作による自動充てん

2. ユニット構成
① 太陽光パネル
② 太陽光発電設備専用キュービクル
③ 制御ユニット
④ ユーティリティーユニット
⑤ ステーションユニット
⑥ ディスペンサーと操作盤

3. システムの流れ
① 太陽光パネルで電気を発電

② 水電解水素発生装置にて水素ガスを発生

③ 水素ガスを圧縮機で昇圧

④ 蓄圧器に圧力45MPaまで蓄圧

⑤ FCFLに水素ガスを35MPaまで充てん

連携先

① トヨタエルアンドエフ神奈川株式会社ほか(FCFL)
② 環境省(補助金)
③ 神奈川県(補助金)
④ 川崎市

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